気分が良いとき、悪いとき
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最近、とある方から“ゲームでうまくいかないと、その気持ちに引っ張られてゲームと関係のない嫌なことまで思い出してしまう”というエピソードを聞きました。
イライラしたとき、悔しいとき、悲しいときに直接関係がなくても嫌なことが思い出される・・・みなさんも似たような経験があるのではないでしょうか?
このように、特定の気分が生起すると、その気分のもつ評価的性質(ポジティブ対ネガティブ)に一致する記憶や判断、ひいては行動が促進される現象を心理学では“気分一致効果”といいます。
気分一致効果は様々な場面でみられます。
例えば…
・ある人物の印象が作られる際に、自分が良い気分の時はポジティブに、悪い気分の時はネガティブに判断されやすい。
(自分が機嫌の悪い時に関わった初対面の人に良い印象を抱きにくい、など)
・気分がポジティブな時は自分や他者の成功した理由は能力や努力によるものだと判断しやすい。反対に、ネガティブな気分だと成功体験については運や状況によるもの、失敗体験については能力や努力が足りないと判断しやすい。
・高揚した気分ではポジティブな事象(試験で良い成績を取ったなど)を、抑うつ的気分ではネガティブな事象(恋人と別れたなど)を、それぞれ思い出しやすい。
・良い音楽が流れている店では購買行動が促進される。
などなど…
良くも悪くも、気分は記憶や行動、判断に影響を与えます。
人と会うとき、話すとき、買い物をするとき、気分転換をするとき、考え事をするときなどに気分を認識し、気分一致効果の影響を意識することで、より適切な行動や判断ができるのかもしれませんね。