~マイクロスリープ(瞬眠)について~
酷暑が続き、皆さん疲れが溜まっていることかと思います。疲れが蓄積されると「眠りが浅い」または「睡眠時間が足りない」といった状態を引き起こし、業務中に確認漏れや見落としなどのうっかりミスが増えたり、運転中には注意力や集中力が低下し、眠気の影響による危険性が高まることに注意しなければなりません。
今回はそんな時に起きやすい「マイクロスリープ」についてお話しします。
「マイクロスリープ」とは?
昼間に覚醒しているときに、数秒間、眠ってしまうことを意味します。本人が自覚しないことも多く、寝不足や蓄積した疲労があるときに瞬間的な睡眠が生じる現象です(フラッシュスリープともいいます。)
マイクロスリープに陥ると、昼食後の授業や会議でウトウトしてしまったり、同じ段落を何度も読み返したり、話をしていたのに記憶が飛んでしまったり、意識せずに寝入ってしまい、ハッと目を覚ますことがあります。これは、誰もが一度は経験したことがあるかもしれません。
周囲から見てわかる程度の居眠りから、本人は起きているつもりでも脳の活動が著しく低下しているレベルまで、マイクロスリープには様々な程度があります。
対策は?
マイクロスリープが出るのを止めるために有効な対策は『自分のマイクロスリープが起きている原因が何かを知る』ことです。
睡眠不足のサインとも言われるマイクロスリープは、寝不足と生活習慣の乱れに起因していることが多い為、まずは規則正しい生活をして十分な睡眠時間を確保しましょう。(成人では1日に7~8時間の睡眠が必要と言われています)この時、体内時計と生活リズムを合わせるため、一定の就寝時間と起床時間を保つことも大切です。さらに睡眠の質もあげるなら他に食事や運動習慣・寝室環境・ストレスコントロールなども関わってくることになります。
生活習慣の改善をしてもマイクロスリープが頻繁に起きる場合には他の原因が考えられます。それを機に睡眠外来を受診しましょう。睡眠・覚醒障害や睡眠時無呼吸症候群などの病気があるのならそちらの治療が先決です。又他の人より多く睡眠を必要とするロングスリーパーと呼ばれる体質である可能性もあり、この場合はもっと多く睡眠時間をとるようにする必要があります。
自分がマイクロスリープの症状に当てはまるかもしれないと感じた方は、今一度生活習慣を見直してみるといいかもしれません。